夢ねこ★不思議缶

夢ねこ★ 空想・妄想の缶詰は。。。いかが?

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【Attraction 2015】



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【Attraction 2015】


≪さあ お待たせいたしました。

スペシャルアミューズメントパーク テラの開園でございます。

本日の開園時間は 夕暮れより真夜中午前0時までとなっております。

当園のプレミアムチケットを手にされた幸運な皆様。 

午前0時の鐘が鳴るまで どちら様もご存分にお楽しみくださいませ~!!≫


軽快な音楽が流れ出し アミューズメントパークの開園を知らせるアナウンスと同時に ゲートが開かれた。

吊り橋が架かっている入り口のゲート前に並んでいたボク達は ゲートが開かれると同時に

先を争うように小走りに吊り橋を渡り 一斉に園内に駆け込んだ。

このパークは 湖の真ん中にあって 数々のアトラクションを備えた島をぐるっと囲むように 周りが水路のようになっている。

そこに入るには ただ一本の長い吊り橋だけだ。

このアミューズメントパークのスペシャルイベントは クリスマスイブにしか開催されない。

チケットは抽選によってのみゲットできる プレミアムチケットだ。

みんなこの日のために大嫌いな宿題も超特急で済ませて 長蛇の列に並んで 何時間も待ったんだ。


長い吊り橋を渡って入った園内には ものすごい数のアトラクションがあった。

絶叫もの

恐怖もの

快感もの

のんびりもの・・・et cetera・・et cetera・・


さて。。

まず何から始めようか?

絶叫ものは なんとなく苦手。

でも。。ちょっとしたスリルも味わいたい。


ボクが迷っているうちに そこかしこで歓声や悲鳴があがり始めた。

とりわけ大きな叫び声は 回転スクリューコースターから聴こえてくる。

きりきり回転しながら ごおぉおぉぉーーーー!!と轟音をあげて一瞬でボクの視界を横切っていく。

ものすごい速度で ぐるぐると回転していく様は まるでのたうちまわる蛇みたいだ。


上下落差の激しいジェットコースターに乗り込んだ者達からは

コースターが急降下するごとに

まるでそれを待っていたかのような 怖いもの見たさとも言える悲鳴が聴こえてくる。


のんびり ゆったりと 軽快な音楽に合わせて回る メリーゴーランド。

同じ景色を眺めながら 乗っている人々は にこにこ笑っている。


パークのど真ん中にそびえ立つ 大きな大きな観覧車。

ゆっくりと だんだん地上から離れて空に上っていく。

一番トップに上り詰めた時 そこから眺める景色は きっと世界を手にした王様の気分だろう。


なかなか自分の乗りたいものが決まらず。。

ボクはとりあえず パークがある島の周りをゆったりと航行する 大きな白い蒸気船に乗り込むことにした。

金色の夕陽を浴びながら ゆっくり ゆらゆらと船は進む。

船の揺らぎに身を任せていると。。

パークの中で起こっている歓声や叫び声が なんだか別の世界のことのようで 。。

ボクは まるで自分ひとりだけ外の世界に弾き出されたような 不思議な感覚を覚えた。



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ぽん ぽん!

不意に肩を叩かれて びっくりして振り向くと。。

そこには白い髭を生やして赤い帽子に赤い服を着た 大きなお腹のサンタクロースが立っていた。


『ほーっ♪ ほーっ♪ ほっ♪ほっ♪ほっ♪ メリークリスマス♪』

『メリー クリスマス♪』

おどけたサンタクロースの仕草に

ボクも彼にむかって にっこり笑いながら挨拶した。
 

すぐに立ち去るかと思ったのに

そのままサンタクロースは ボクの隣に座って ボクと同じように周りの景色をぼんやり眺めている。

『えーーっと。。何かご用でしょうか?』

ボクは思わず サンタクロースに尋ねた。

『いや。。用というほどのことじゃないがね。。

キミはせっかくのスペシャルイベントに招かれたというのに どうしてこんな退屈な船に乗っているんだね?』

『いや。。

まだまだ乗るチャンスはあるわけですから。。もっと後でもいいと思ったんですよ。

それに。。このアミューズメントパークにあるアトラクションとそれを楽しむ人たちを眺めるのも ちょっと興味があるんです。』

『ほほぉ~~~。それはまたどうしてかね?』

『。。んっと。。なんて言ったらいいのかなぁ~?

なんだかそれぞれのアトラクションには 楽しむ以外の特別な意味があるような気がして。。

どうしてだろう?

ここに来るまでは そんなこと考えたことも無かったのに?』

ボクは自分の言葉に驚いて 自問自答した。


『キミはどうやら。。他の者達とは ちと違うようだね。』

そう言って太っちょのサンタクロースは にっこり微笑んだ。

『そう言うあなたこそ お一人で こんなところで何をなさっているのですか?

サンタクロースの登場を待ってる子供達が たくさんいると思いますよ。

なんと言っても 子供達の夢の象徴ですからね~。』

ボクは不思議に思ってサンタクロースの答えを待った。

『私か?

私は。。サンタクロースの格好をしているが その実 サンタクロースの仕事はしておらんのじゃよ。

他にもサンタクロースはたくさんおるのでね。

私のこの格好は まぁ。。目くらましみたいなもんだ。

本当の姿を見せると みんな急に真面目に働き出すんでね。

私は そうだなぁ。。言ってみればここのオーナーかな?

いろいろ趣向を凝らしたアトラクションを用意して 皆に楽しんでもらうのが仕事みたいなもんだ。』

『ええぇぇーっ?!

そうなんですか?

すごいっ!!

このパークは ボク達の憧れの象徴みたいなものです。

だって ここに来れば ありとあらゆる体験ができる。

特に今日は クリスマスイブのスペシャルイベントに招待されるっていう特別なチャンスをゲットしたから

ずーーっとずっと指折り数えて この日を待って。。待って。。

待ち続けてようやく来れたのに。。

いざこのパークに入ってみると

どのアトラクションも 何故か心に響かないんです。

自分でも。。うまく説明できないのですが。。

たとえどんなびっくりするようなアトラクションでも

それは一瞬のことで 

やがては時の中に埋もれてしまって その感覚もやがては色あせてしまう。

永遠に続くことはないのだ。。という思いがこみあげてきて。。

虚しいような

懐かしいような

哀しいような。。

そして愛おしいような。。

なんとも言えない不思議な感覚に包まれて  いまひとつ楽しもうという気が起きないんです。』

『なんてこった!?

私の創ったアトラクションが楽しめないだと?

ほーっ!ほーっ!ほっ!ほっ!! こりゃまいったわい!!』

サンタクロースは大きなお腹を揺すって笑いながら。。

『どうやら まだ記憶の消去が完全じゃないとみえる。。』

と。。ぼそっと呟いた。

『えっ?何ですか?消去?』

『そうじゃよ。 たまにおるんだなぁ~~♪

普通はゲートの門をくぐって吊り橋を渡るうちに  完全にあっちの世界のことは忘れて

新しい世界のアトラクション(経験)に夢中になるもんだが。。

まれにキミみたいな 【変】なのがいて 。。おっと失礼!!

【変わり者】がいて。。これも失礼かな?

ほっほっほっ♪。。何故かそれまでの記憶をおぼろげに持ち続けたまま 新しい世界でも生きていくという。

本当は これは反則みたいなもんじゃよ。

何しろその魂の学びという点では 予め答えを知って試験を受けてるようなもんじゃからなぁ~~♪』


サンタクロースの言葉を聞いて。。ボクは唐突に思い出した。

そうだ!!

ここはアミューズメントパークなんかじゃない。

ボクの新しい人生だ。

ボク達は ここに体験する為にやってきたんだ。

ボク達の憧れ。

今までの人生でボク達が経験できなかったことを 経験する為の世界なんだ。

体という乗り物を与えられて。。

感覚というものを持ち

いろんな経験を重ねていく。

自分の魂のステップアップのために。。

だから

ずーっと待っていたんだ。

この日 この時を 指折り数えて。


『えーーっと。。

そんなことを仰るあなたは。。サンタクロースなんかじゃなくて 。。

えっと えっと。。』

ボクの頭に浮かんだ彼の正体に どぎまぎしながら

ボクは思わず立ち上がって彼の目を覗き込んだ。

彼も同じように立ち上がり 真っ直ぐしげしげとボクを見て 

やがて眼鏡の奥の優しそうな瞳で 悪戯っぽくボクにウインクして言った。


『記憶の残るキミだから できることもある。

記憶が残るキミだからこそ 苦しむこともあるだろう。

それがキミの課題だ。

さぁ。。楽しんでおいで。

ここには 全てのものがある。

表に裏に

光と影

全てのものには 意味があり

無駄なことなど ひとつもない。

きらきら きらきら 命が煌いて。。

この世界は まるで万華鏡のように美しい♪』

そう言って ぽんぽんとボクの背中を叩いて ボクの肩をつかんでくるりと反転させた。


ボクの肩に残るサンタクロースの手のひらのぬくもりを感じながら。。

ボクは目の前に繰り広げられる世界を

きらきらと星屑のように煌めく 数え切れない程の命の煌きを眺めた。

さて。。どのアトラクションから始めようか?

やっと与えられたチャンスだ。

しっかり経験しなくちゃな~。

ボクが 『ありがとうございます。』 と言いながら振り向いた後ろには もうサンタクロースの姿はなくて。。

ふと見上げた空から

まるでそれに応えるように

ひらり ひらりと 雪がやさしく舞い降りてきた。


『ありがとうございます♪』


ボクは暮れゆく空に向かって 大きな声で挨拶をした。

船は もう桟橋に着く。

さぁ。。

わくわく どきどきの 【ボクだけのアトラクション】を始めようか。





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まいどありがとうございます♪

この一年もまた この【夢ねこ★不思議缶】をお買い上げいただきまして ありがとうございました♪^^

店主の気まぐれゆえ

缶詰の中身は ころころ変わりますが

来る年もまた よろしくご愛顧のほどをお願いいたします。

 
Wishing you a very Merry Christmas and a Happy New year♪  夢ねこ★


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