夢ねこ★不思議缶

夢ねこ★ 空想・妄想の缶詰は。。。いかが?

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【Gifts From Your Heart】



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Photo:Wakako☆


【Gifts From Your Heart】


今年も サンタクロース達の活躍する季節がやってきた。

北の国のサンタクロース村は 大忙し。

世界中の子供達からの手紙を 仕分け分類して

ギフトを選び ラッピングして

それぞれの橇に いくつもの荷袋を積み込んで

トナカイ達に行き先を インプットして。。。

目の回るような忙しさだ。


『おい。今年こそはドジ踏むんじゃ無いぞ!!』

子供たちからの手紙を読みながらギフトを仕分けしていると 先輩のサンタクロースがボクの肩を叩いた。

『あ。。はいっ!!頑張ります!!』

ボクは緊張して 直立不動で思わず敬礼して応えた。

『まったく お前ときたら。。

配達する家は 間違える。ロボットを届けるはずの男の子には お人形さん。女の子には 野球道具。荷袋を橇から落とす。。。だもんなぁ〜。

クリスマスの朝に ガッカリした子供達の声がお前さんの担当区域から聴こえてくると。。指導係の俺は生きた心地がしないぜ。』

『す。。すみませ。。ん。』


先輩が愚痴をこぼすのも無理はない。

あれだけ行き先もギフトも何度も確認して 万全の態勢でイブの夜に旅立つのに。。

何故か本番になると ボクはミスばかりするのだ。


『もし今年もミスが続くようなら お前の配置換えをしろというお達しが上からきているぞ。

おぃ。しっかりやってくれよ〜!!』

苦笑いしながらそう言って 先輩サンタクロースは 大きなお腹をゆっさゆっさと揺らしてボクの前から消えた。


配置換え?

冗談じゃない!!

子供達の夢の象徴のサンタクロースだぞ!!

誰でも簡単になれるもんじゃないんだ。

試験をパスして トレーニングを受けて。。

いったいここまでくるのに どれだけの難関をクリアしてきたというんだ。

その甲斐あって まだまだ駆け出しの見習いみたいなボクだけど。。ようやく担当区域をもらえるようになったんだ。


ボクはちょっとブルーな気分になって 先ほどの作業に戻った。

えっと。。この子は ガンダムのロボットか。 お次は。。アナ雪のフィギュア。。と。

それから。。子犬!?

こりゃ大変だなぁ~。

それから。。それから。。

えっ!? えっ?

【おとうさん】。。???

『おとーさん!?そんなの無理だよ〜っ!!』


ボクは慌てて もう一度 その子の手紙を読み返した。

【サンタクロースさんへ おとうさんにあわせてください】

どうしてこの子がお父さんに会いたがっているのか。。ボクはコンピューターでその子の過去を検索した。


なるほど。。

亡くなってしまったのか。。。この子がまだ赤ちゃんの頃に。

さて どうしたものか?

この子の夢に出てきてもらおうか?

ここはひとつ天上界に行って 【おとうさん】と話をしなくちゃいけない。

ボクは手紙を握りしめて 天上界の門を叩いた。


面会室に通されると そこには背が高く眼鏡をかけた なかなかハンサムな男性が待っていた。

『こんにちは。お忙しいところすみません。

あの〜。。。ボクはサンタクロース村で働いている者なのですが。。。○○ちゃんのお父さんですよね?』

『○○?。。あぁ。。確か あいつとの間にできた子供だったな。』

『えっ?一緒に暮らしていなかったんですか?』

『何しろ遠距離恋愛でしたしね。おまけに仕事が忙しくて。。子供ができたと彼女に言われても 結婚なんて当分する余裕もなかったんですよ。

できれば 子供は落ち着いてからにしたかったのに。。。それなのに。。あいつったら勝手に産んで。。』


『あの。。○○ちゃんがあなたに会いたがっているのですが。。。イブの夜に夢で会ってあげてくれませんか?

できれば 夢の中で一緒に遊んでくださると嬉しいんですが。』


『そりゃ無理な注文ですよ。

夢枕に立つには 強い想いが無くちゃいけない。

もちろん私の子なんですけどね。一回会っただけで。。実際父親としての実感なんて ほとんど無いですからね〜。

仕事が落ち着いたら結婚しようと思ってはいたんですけど 一緒に暮らす前に事故でこっちに来ちゃったもんで 。。

今はまだ 前世のレポートをまとめてる最中で これが膨大な量でしてね。

整理・分析するのが結構大変で。。まだまだ彼女との出会いまでいってないし。。ましてや子供のことなんて。。』


『もう結構です。』


ボクは、なんだかムカついてきて 挨拶もそこそこに面会室を出た。

くっそーー!!

あんな父親なら会わせない方がましだ。

さて。。どうしたものか。

これは記憶のチェンジをするしかないか?

どうしても調達できないギフトは 委員会の許可を得てその子の記憶を入れ替えるんだ。

さて。。何にしたものか。



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イブの夜が来た。

ボクは まだ複雑な気分を抱いたまま 依頼主である小さな女の子の家に向かった。

可愛いぬいぐるみが たくさん並んだベッドに その子は眠っていた。

やわらかそうな髪。ふっくらとした頬。

ぐっすり眠っているその子の頭に手をかざして ボクがその記憶に干渉しようとしたその時。。


『パパ?』

『パパなの?』


眠っていると思っていた女の子が 目をぱっちり開けた。

『えっ?嘘っ!? ボクの姿が見えるの?』

ボクは驚いて 思わず声を出して跳び上がった。

ズルッ!!

跳び上がった拍子に 顎につけていた白い大きな付け髭と眼鏡が同時にずり落ちて。。。

しまった!!次元時計の瞬間移動装置のスイッチがなにかの具合でオフになったらしい。

あわわわゎゎ。。

どうしよう見つかっちゃったよ〜!!


たった一晩で 世界中のあちこちにギフトを届けるのが仕事のサンタクロースだから

ボク達は 人間界の時間とは違う時間軸をもった世界で動く。

ボク達の動き回る姿は速過ぎて 人間達には識別できない。

だから魔法使いみたいに あっという間に仕事を終えることができるんだ。


『パパ。。?

それとも サンタクロースさんなの?』

女の子が不思議そうな顔をして ボクの顔を覗き込んだ。

『いや。。。あの。。これは。。その。。

えっと 今夜は天国のクリスマスパーティーで サンタクロースのコスプレをしてて。。えっと。。』

ボクはしどろもどろになって 思わず先輩の苦虫を噛みつぶしたような顔を思い出して 冷や汗がどっと吹き出てきた。

こりゃ。。前代未聞の大ミステイクだぁーーー!!


【サンタクロースは絶対に その姿を依頼主に見せてはならない】

【サンタクロースは 絶対に 依頼主の世界に干渉してはならない】

【サンタクロースは 絶対に 嘘をついてはならない】

【サンタクロースは・・・以下 想像にお任せ♪^^】


あぁ。。ボクはもうお終いだ。

【サンタクロース規約】が頭の中をぐるぐる回り出して。。半分パニック状態になり

ボクはスイッチをオンにしようと 焦って次元時計に手をのばした。

するとその手を遮るように 女の子が抱きついてきた。


『パパ 会いたかった。パパ。。パパーー!!』


うわっ!! ちょ。。ちょっと待ってくれよ。 ボクはキミのパパじゃない!!

そう言おうとして。。

だけどボクは 思わず頷いていた。


『長いこと 会えなくて ごめんね。』

そんな言葉が口をついて出てきた。

ボクは自分の耳を疑った。
 
えっ!? どうして嘘なんかつくんだ?

どうして彼女の肩を抱きしめるんだ?

どうして。。???

でも。。でも。。。

この小さなぬくもりは あたたかい。



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それからボクたちは 部屋を抜け出して夜の公園に出かけた。

ブランコ  滑り台  シーソー。。。鬼ごっこ。

次から次と歓声をあげながら 二人で遊びまわった。

空から雪がちらちらと 舞い降りてくる程の寒さなのに 体も心もぽかぽかで

ボクは長いこと こんなに楽しくてわくわくすることを忘れていたのに気がついた。

《にゃぉ~♪》

公園のベンチの脇から 一匹の野良猫が顔を出した。


『あはっ♪ この猫。。パパみたいだね〜。』

『どうして?』

『だって。。ほら目の周りがメガネみたいだし 首の下の白いふさふさの毛が パパのつけてたサンタのお髭みたい。』


猫は 《にゃ〜♪》。。と鳴いて 何か食べ物をくれるのかとすり寄ってきた。

『これ 食べるかな?』

女の子がポケットを探って差し出した クッキーの欠片を ペロペロ舐め始めた猫とボク達は ベンチに座って空を見上げた。

ひらり ひらり・・・と まるで天使の白い羽が舞うように 空の暗闇の向こうから 

静かに やさしく 雪が舞い降りてくる。


『きれいだね〜♪  雪って どこから来るのかな?』

『空の ずーーっとずっと上の 高みから。。』

『じゃぁ。。パパの住んでるお空は きらきらしてて。。。きっときれいなんだね。』


ボクは 手の上に舞い降りてきた ひとひらの雪の結晶を女の子に見せながら。。

『きれいだね〜♪

ふわふわ~・・・って舞い降りてきて 一瞬ボク達の心を幸せにして

そして。。すぐに消えちゃうんだね。』

雪の結晶は あっという間にボクの手のひらの上で 小さな小さな水の塊になった。


『まるで。。パパみたいだね。』

女の子が 小さくつぶやいた。

ボクはギョッとして 女の子の顔を見た。

するとそこにはもう 小さな女の子の瞳はなくて 全てを知る瞳があった。


『パパ わたしといっぱいいっぱい遊んでくれて ありがとう。

わたしのお願いをきいてくれて ありがとう。

わたし。。パパのこと絶対に忘れないから。

パパが  わたしのそばにいてもいなくても

わたしは パパが大好きだし

パパも わたしを大好きだって わかったよ。

目に見えなくても こうやってパパと手を繋げなくても

大好きって 想うだけで 

想うだけで。。。

こんなに こんなに あたたかくなるんだね〜♪

パパ。。

ずっと ずーーっと

大好き〜〜♪』


そう言って女の子は ボクに抱きついた。

ボクは。。胸がいっぱいになって

女の子の小さな背中をおもいきり抱きしめながら ぽろぽろぽろ涙があふれて止まらなくなった。


そうしてボクは 女の子の頭にそっと手をかざして。。

『ありがとう!!

ありがとう。

パパも ずっと ずーーっと

大好きだよ。。』

そうつぶやきながら。。

記憶を。。。チェンジした。



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Photo:http://prcm.jp/album/nakumara52/pic/39787350





『ママ〜〜〜!!起きて!!

サンタクロースがやってきたよ〜♪』

『あら。よかったわね〜。サンタさんから 何をもらったのかな?』

『ほらっ♪わたしの欲しかった24色のクレヨンと。。サンタクロースみたいな猫♪』

『えっ?猫?。。そんなはずは。。』

母親はびっくりして 猫がどこから彼女のベッドルームに入ってきたのか きょろきょろと部屋を見回した。


『うん。ほら この子メガネをかけてるみたいでしょ?それにサンタクロースみたいな ふさふさな白いお髭を持ってるの〜♪

名前。。何にしようかな?

サンタクロースみたいだから。。

サンタ?。。さんたちゃん。

。。前に。。何処かであったみたいな気がするね?

ほら♪さんた君♪ おいでーー♪ 』

《にゃー♪》



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その頃サンタクロース村で ボクは長老の前に呼び出されていた。

長老は 大きな体を椅子からはみださせて座りながら ボクをしげしげと見て。。

『またまた派手にやってくれたねぇ〜。今回は。』

『はい。申し訳ありません。』

ボクは 体をこれ以上曲げられないほどに折り曲げて。。頭を下げた。


『サンタクロース規約に反することをこれだけして。。

処分は覚悟の上なんだろうね?』

『。。はいっ。 何も申し上げることはございません。

全て自分のミスであり 判断でしたことであります。』

『ふ。。む。楽しかったかい?』

報告書に目を通しながら 。。長老は上目遣いにボクを眺めて言った。


『へっ?えっと。。』

ボクは何と答えて良いのかわからずに ドギマギして言葉に詰まった。

『楽しかったかと。。訊いておるのじゃ。』

『あ。。はい。

正直。。この仕事をしていて こんなに楽しくて幸せな気分になったことは初めてであります!!

本当に申し訳ありません!!』

『幸せな気分になったのに 何故に謝る?』

『いえ。。しかし。。自分は規約に違反したわけでありますし。。』

『で。。その子は幸せな気分になったかい?』

『はい。それは確信しております。』

『そうか。

さて。。それでは お前に質問じゃ。ギフトとは何か言ってみなさい。』

『はい。ギフトとは一般的にはモノを贈るものですが。。モノというものは 想いがカタチになったものです。

モノを贈っても。。そこに想いが入っていなければ ただのモノで終わってしまいます。

ですからギフトというものは。。。贈る人の想い 贈られた人の想いがカタチを媒介して笑顔を創るものだと思います。

その笑顔は。。たとえそのカタチがなくなっても いつまでも【想い出】として互いの心に宿り生き続けます。

言わば。。想いの結晶。。みたい。。な?』


長老が ボクを見てにっこりとした。

『うむ。お前は笑顔になれたな?その子も笑顔になれたな?

その笑顔のぬくもりは いつまでも互いの心に在り続ける。

ならば。。これ以上のギフトはないだろう。

おまえは今回のミスで サンタクロースの仕事に一番必要な心を学んだ。
 
ま。。ひょうたんから駒。。というものかな?

贈るということは まず相手を想うことから始まる。

想いの欠けたモノを贈っても それはただのモノでしかない。
 
また カタチばかりに捉われておると

真のギフトが 見えなくなることもある。

目に見えるカタチが ギフトの時もあり

目に見えぬカタチが ギフトの時もある。

サンタクロースは ギフトの届け人だが。。今までのお前は カタチに捉われ過ぎておったのじゃ。

その捉われから放たれた時に 初めて与えることの歓びを知った。

よって。。。

今回の規約違反は特別に不問といたす!! ふぉっ ふぉっ ふぉっ~♪』

長老は 大きなお腹をゆすって笑いながらボクにウインクした。


『えっ!?マジ。。い。いや。。本当ですか?

あ。。ありがとうございますーーー!!』

ボクは長老が部屋を出て行くまで 体を二つ折りにして深々と頭を下げていた。

涙が ぽ・・つん。。と床に落ちた。

ボクを見つめるあの子の瞳が ふいに瞼の奥に浮かんで

そしてつぶやいた。


『。。ありがとう。

ありがとう。

ずっと ずっと

ずーーっと 大好きだよ。』



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Photo:Wakako☆



日々の何気ない

あなたの ほほえみ

あなたの ことば

あなたの ぬくもり

あなたが そこにいること

すべてが 最高のギフト


想いをこめて・・・

あなたに

わたしに 

Merry Christmas♪





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