夢ねこ★不思議缶

夢ねこ★ 空想・妄想の缶詰は。。。いかが?

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【春の光の野原で】


【春の光の野原で】




【春の光の野原で】


旅の途中の 春の光の野原で

一匹の 虹色の猫に出逢いました。


お互いに 旅をすることに

ちょっと疲れていたので

しばらくの間

この野原で 一緒に遊ぶことにしました。


風と一緒に かけっこ。

シロツメクサの 冠。

小川に浮かべる 葉っぱの小舟。


夜は 

銀の月明かりの下

知っている限りの 童話の世界。


毎日 毎日

わたしと虹色の猫は

朝から夜の更けるまで

楽しく 楽しく遊びました。



ところで

虹色の猫は

とても食いしん坊でした。


光の野原には

大きな大きな りんごの樹があって

熟したりんごの実が

たくさん たくさん なっていました。


ぱくぱくぱく。。。


虹色の猫が

ひとつ りんごを食べると

虹色の猫の体は

黄色に輝きました。


そのりんごには

『喜び』という色がついていました。


ぱくぱくぱく。。。


もひとつ りんごを食べると

虹色の猫の体は

藍色に輝きました。


そのりんごには

『哀しみ』という色がついていました。


ぱくぱくぱく。。。


またひとつ りんごを食べると

虹色の猫の体は

なんだか黒く沈んだ色になりました。


そのりんごには

『苦労』という色がついていました。



みっつ

よっつ

いつつ。。。

虹色の猫は

毎日 毎日

食べ続けました。


『ねぇねぇ。。。大丈夫?

そんなに食べたら。。。お腹を壊しちゃうよ?』


わたしは心配になって

虹色の猫に尋ねました。


『へっちゃらだ~い!!

それに。。。食べてみなくちゃ

どんな味かわかんないじゃない!?

味も知らないで。。。このりんごってどんな味かなんて感じられないし

説明もできないでしょ?』
 

元気そうに猫が言いました。


でも。。。わたしには。。。

虹色の猫の瞳が

あまりにもたくさんの

りんごを食べてしまったので

『お腹がいっぱいだよーっ!!苦しいよーー!!』 と泣いてるように見えました。




『ねぇ。。たまには一緒に食べようよ?』

そう言って虹色の猫は

わたしに ひとつのりんごを差し出しました。


実は。。。

わたしは りんごがあまり好きじゃなかったので

それまで ぱくぱく食べている

虹色の猫の姿を

横目で見ているだけだったのです。


りんごの樹を見ると

虹色の猫が ほとんど食べてしまったので

もうわずかなりんごしか残っていませんでした。


そのりんごは

きらきら きらきら

お日様の光を浴びて

虹色に輝いていて

とても美味しそうに見えました。


りんごを半分こして

猫と一緒に食べました。


ひと口かじると。。。


きらきらきら。

不思議な温かさが

口の中から

身体中に広がっていきました。


ふた口かじると。。。


ふわふわふわ。

何だか

身体も心も

軽くなったようでした。


ぱくぱくぱく。。。


りんごをかじるほどに

何だか 幸せな気分になって

自然に笑いたくなりました。


ふと 虹色の猫を見ると

猫も

優しく微笑んでいました。



うふふっ♪

あはは♪


わたしたちは 顔を見合わせて笑いました。 




気がつくと

いつの間にか 季節は巡り

春の陽射しは

夏の陽射しに変わっていました。



『楽しかったね♪』

 
『うん。楽しかったよ♪』


『お別れだね?』


『うん。お別れだよ♪』


『元気でね♪』


『うん。あなたもね♪』


光の野原の地平線に

夏の太陽が傾きはじめました。


茜色に染まる空を見る

わたしと 猫の頬に

茜色に染まった 虹色の涙が

ぽつん ぽつんと 零れ落ちました。


そうして

わたしたちは

手を振ってお別れしました。

 


【春の光の野原で】




最後に。。。

虹色の猫が

わたしにくれた 虹色のりんごには


『自由』。。。という色がついていました。




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